建設キャリアアップシステム(CCUS)に関するお役立ち情報
Tips
建設キャリアアップシステム(CCUS)に関するお役立ち情報
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「建設キャリアアップシステムとは何?」
「建設キャリアアップシステムのメリットやデメリット、導入方法がわからない」
とお悩みの方へ。技能者に関わる情報を効率よく管理できる「建設キャリアアップシステム(CCUS)」は始まったばかりで、導入や運用に悩む方も少なくありません。
建設キャリアアップシステムは申請や登録といったステップが必要で、導入前に流れや概要を知ることが第一歩となります。そこで記事では、建設キャリアアップシステムの概要や導入の流れ、メリットとデメリットをご紹介します。
建設キャリアアップシステムの導入をご検討中の方は、ぜひ最後までお読みください。
▼このコラムを読んでもらいたい方
▼このコラムを読んで得られる情報
建設キャリアアップシステム(CCUS)とはConstruction Career Up Systemの頭文字を取った言葉で、国土交通省が推奨する仕組みのことです。
建設業における技能者の資格や社会保険加入状況、現場の就業履歴などを登録および蓄積によって、技能や経験を客観的に評価して技能者の処遇や現場管理を適切に行う狙いがあります。
技能者は、現場入場時に資格者証を複数所持している方が多いものです。しかし建設キャリアアップシステムに登録すれば、技能者のキャリアや資格情報が集約されたICカードが発行されます。
現場にカードリーダーがあればスキャンするだけで資格やキャリアといった情報を登録でき、建設キャリアアップシステムには顔写真を含む本人情報や資格、研修や表彰の履歴だけでなく所属事業社情報、社会保険や労災が登録・蓄積されております。
将来はマイナンバーカードと連携させ、マイナンバーカードを技能者カードの代わりとして使用できる様になる見込みです。
建設キャリアアップシステム(CCUS)を導入すると、事業者、技能者両方にメリットがあります。
ここでは、建設キャリアアップシステムの導入で期待できる事業者・技能者別のメリットを解説します。
建設現場に出入りする人の入退場管理である「出面管理」は、勤怠管理や安全管理といった役割を持つ重要な作業です。
出面管理の情報をもとに日当を計算します。技能者の賃金や代金支払いの根拠にもなるので、出面管理では正確なデータが必要です。
建設キャリアアップシステムを導入すると、事業者が行っている出面管理を効率化できます。システムに登録した技能者にはキャリアアップカードが発行され、現場に設置されたカードリーダーにかざすことで入退場の情報の蓄積を行います。
キャリアアップカードとカードリーダーがあれば出面情報も取得できるので、記入漏れの心配がありません。
下請事業者が建設キャリアアップシステムを導入すると、技能者や元請事業者へのアピールにもなります。
建設キャリアアップシステムなら従業員の技能やキャリアの情報も取得できるため、元請事業者へ「こんな資格・経験を持った技能者がいる」といったアピールもできるのです。
技能者のスキルの高さを具体的に証明することで元請業者への説得力があがり、さらに技能者にも経歴や資格を適切に評価していることをアピールできます。
建設キャリアアップシステムを導入すると、個人カードに保有資格や就業履歴をデータとして蓄積できるので、自分の経験・スキルを客観的に証明できます。
過去の現場における就業日数で経験を証明できますし、講習の受講歴によってスキルの証明が可能です。経験やスキルをデータとして提示することで、事業者はより適切な賃金や処遇を決められます。
建設キャリアアップカードがあれば、技能者のキャリアの証明も簡単です。技能者はさまざまな現場で業務を行いキャリアを積むため、1つの現場でずっと作業することはほとんどありません。
新しい現場の責任者に、今まで経験した現場や職務内容を紙や口頭ですべて伝えることは難しいものです。カードに過去の履歴を登録していれば、カードリーダーにかざすだけで客観的に資格や就業実績の証明ができるので、キャリアアップや転職にも役立てられます。
建設キャリアアップカードをカードリーダーにそしてカードの読み取りによって建設業退職金共済制度の掛金を確実に充当することで、技能者は適切な退職金を受け取ることができます。
建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入には多くのメリットがありますが、以下のようなデメリットもあります。
それぞれについて、順番に解説します。
建設キャリアアップシステムの利用には、事業者と利用者の両方に費用がかかります。
まず事業者の場合、以下の費用が必要です。
技能者には、以下の費用がかかります。
上記の通り、建設キャリアアップの利用に際してコストがかかります。料金の詳細については、建設キャリアアップシステム公式サイト「CCUSについて」をご参照ください。
建設キャリアアップシステムで技能者に発行されるカードの情報を読み取るためには、専用のカードリーダーが必要です。
またカードリーダーで読み取った情報を就業履歴として登録するためにはシステムの導入も必要となります。カードリーダーの設置やシステムの導入には、月額利用料金が発生します。
システムを導入したりスムーズに運用したりできるまでに、登録作業やカードリーダーの設置などで手間もコストもかかりますから、この点はデメリットです。
建設キャリアアップシステムの登録から運用までは、以下の流れで進めていきます。
それぞれの手順について解説します。
事業者が建設キャリアアップシステム(CCUS)を使うためには、最初にCCUSのシステムへの事業者登録が必要です。元請事業者・下請事業者ともに、商号や所在地、建設業許可情報といった内容を登録します。
技能者もCCUSに登録します。簡略型登録と詳細型登録の2つがあり、簡略型登録なら本人情報や所属事業者ID、社会保険や建退共加入状況といった情報のみでOKです。申請後1か月で建設キャリアアップカード(ICカード)が手元に届きます。
元請業者として参加する現場では、事業者が現場情報をシステムに登録する必要があり、現場開設時に工事概要や契約情報を登録します。(どの技能者がどの立場で、どれぐらいの期間現場に入るかといった詳細な内容も必要です)
現場情報のシステム登録が終わったら、カードリーダーなどのデバイスを設置します。システムによっては顔認証のデバイスの場合もあります。
現場にカードリーダーを設置できれば、技能者はそのカードリーダーに各々のICカードをタッチすることで、情報の登録や出面管理が可能となります。
上記が建設キャリアアップシステムの利用までの流れとなります。事業者・技能者ともに登録が必要ですので覚えておきましょう。
建設キャリアアップの導入で失敗を防ぐためには、以下の3つがポイントです。
それぞれについて、順番に解説します。
CCUSは建設キャリアアップシステムの公式サイトにて、説明会やサポートを行っています。例えばZoomを活用して行う「CCUSサテライト説明会」や、公式YouTube「CCUSチャンネル」などが提供されており、運用や登録に悩む企業担当者におすすめです。
また、CCUSの登録や運用について質問や相談に対応するための機関として、「CCUS 認定アドバイザー」のご利用もおすすめします。
建設キャリアアップシステムは始まったばかりで、どの企業も知識が浅い状態です。わからない点は、公式サイトの上記のようなツールが役に立ちます。
詳しくは、建設キャリアアップ公式サイトをご参照ください。
建設キャリアアップシステムは、技能者の名前以外に保険加入状況、健康診断受診歴など個人情報が含まれており、取扱いには十分注意しなければなりません。
特に技能者登録を代理申請する場合など、事業者が技能者の個人情報を取り扱う際は、情報漏洩が起きないように適切な配慮が必須です。本人以外の個人情報が記載されている場合は、修正テープで消し込むなどのマスキングを行い、情報を保護する責任があります。
現場に設置するカードリーダーが使いにくいと、出入口に行列ができたり頻繁にメンテナンスが必要になったりして、適切に機能してくれません。カードリーダーを選ぶときは、導入が簡単であったり手間が少なかったり、屋外にも対応しているものを選ぶことが重要です。
CCUS認定のカードリーダーシステム「Easy Pass」は、簡単操作のカードリーダーシステムです。ICカードをタッチするだけで就業履歴を自社クラウドサーバーへ送信し、そこから直接CCUSへ就業履歴を送信します。
また自社クラウドサーバー(Easy Pass DB)に現場とカードリーダーの情報を登録して発送するので、現場での設定は必要ありません。到着後は電源を入れるだけでスタートできるので、導入も簡単です。
月額制の貸出専用システムで1か月からご利用可能。1現場に複数台の設置も可能で、必要な時期に必要な分だけご利用いただけるので、無駄がありません。
建設キャリアアップシステムについて、その概要とメリット・デメリット、登録の手順をご紹介しました。この記事をまとめます。
カードリーダーシステム「Easy Pass」は、CCUS認定で操作も簡単なシステムです。自社クラウドサーバーで就業履歴などの情報を送り、安心安全に運用できます。
使いやすいカードリーダーを探している方は、ぜひ「Easy Pass」のご利用をご検討ください。