建設キャリアアップシステム(CCUS)に関するお役立ち情報

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建設キャリアアップシステム 2024.02.09

建設キャリアアップシステム(CCUS)のデメリットと対処法を解説

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、技能者の適正な評価や事業者の業務負担を軽減するのに役立つシステムとして大きく期待されています。CCUSは建設現場で働く技能者の「現場就業履歴」「保有資格」「社会保険加入状況」などを専用のデータベースに登録する仕組みです。

その反面、「登録や運用に手間がかかる」「システムが分かりにくい」「コストがかかる」などのデメリットを感じている人も多いでしょう。今回は建設キャリアアップシステムのデメリットや、それを軽減するための対処方法について解説します。

建設現場で効率的に運用をスタートできる便利なICカードリーダーについても解説しますので、これから建設キャリアアップシステムの導入を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

▼このコラムを読んでもらいたい方

  • 建設・建築業界で働いている技能者や事業者
  • 建設キャリアアップシステムの登録を検討している方
  • 建設キャリアアップシステムを運用したい方

▼このコラムを読んで得られる情報

  • 建設キャリアアップシステムのデメリット
  • 建設キャリアアップシステムを効率よく運用する対策
  • 建設キャリアアップシステムにおすすめのカードリーダー

1.建設キャリアアップシステム(CCUS)のデメリット

1.建設キャリアアップシステム(CCUS)のデメリット

国土交通省の方針として、建設キャリアアップシステム(CCUS)登録は、2023年より原則義務化されております。これに伴って、技能者登録や事業者登録などの導入面について調べている方も少なくありません。

しかし、建設キャリアアップシステムにはいくつかのデメリットがあります。

ここでは、建設キャリアアップシステムの主なデメリットについて解説します。

1-1.システム登録時の申請手続きに手間がかかる

建設キャリアアップシステム技能者登録の申請方法には、「インターネット申請」と「認定登録機関申請」の2種類があります。効率面を踏まえてインターネットでの申請を選択する方も多いものの、システム登録時の申請手続きに手間がかかる点がデメリットです。

インターネット申請でも、「技能者情報登録申請書の手引」と​​「インターネット申請ガイダンス」の160ページもある書類を読んで理解する必要があるほか、「本人確認書類」「​​社会保険加入証明書​​」「各種資格の証明書」など添付する書類も多くなっています。そのため、システム登録を申請するまでに大変な時間と労力がかかるのも事実です。​​

​​また、建設キャリアアップシステム事業者登録ても、「ページ数の多い申請の手引」「ガイダンスの熟読」「​​事業者確認書類」​​に加えて、多くの書類を用意する必要があるなど、技能者登録と同様に非常に手間のかかる作業となる点がデメリットです。

1-2.現場での運用に手間がかかる

建設キャリアアップシステムへ登録が完了したあとも、現場での運用に手間がかかってしまう点がデメリットのひとつです。各建設現場での運用には、「元請事業者は現場情報をシステムに登録」「下請事業者は作業員名簿や具体的な作業内容を登録」など建設現場ごとに運用するための事前登録が求められます。

技能者の現場就業履歴を蓄積するため、ICカードリーダーなどの読み込み機器を建設現場ごとに設置しなければならないのも事実です。元請事業者は、建設キャリアアップシステムへのサーバーアクセスに必要な「読み取り機」「設置工事」「ネットワーク環境の整備」などを構築する必要があります。

実際の運用面では、技能者が建設現場への入退場時に建設キャリアアップカードを現場のICカードリーダーにタッチする形です。また、技能者は入退場の履歴が正しくサーバーに蓄積されているかどうかを定期的に確認する必要があります。

ほかにも、「カードを忘れた場合の入退場」「リーダーにタッチせずに入退場した場合の対応」「リーダー故障時の対応」など、現場での運用ルールや技能者への周知など現場での運用に手間がかかる点がデメリットです。

1-3.システムの使い方が分かりにくい

「建設キャリアアップシステムの技能者及び事業者の登録」「建設現場の情報登録」「ICカードリーダーなど読み取り機の設置」など、実際に運用をスタートするまでにはさまざまな手順が求められます。

技能者及び事業者の登録が完了しても、建設現場にシステムを導入するときには使い方の分かりにくさが壁として立ちはだかります。また、システム面も難解で、「建設キャリアアップシステムが使いにくい」と回答したユーザーが全体の7割に上ったとの調査結果も。

初めて建設現場に建設キャリアップシステムを導入する際には、公式サイトで公開されている「現場運用マニュアル」を読んで事前に理解することが必要です。現場運用マニュアルは、全9章で構成されていて400ページ近くあり、「どこから読めばいいのだろう」と悩む人も少なくありません。

そのようなハードルの高さも含めて、システムの使い方が分かりにくい点が建設キャリアアップシステムのデメリットです。

1-4.登録・運用にコストがかかる

建設キャリアアップシステムの登録・運用にいくつか費用がかかる点もデメリットです。費用として、主に5つあります。

種類期間費用内容
技能者登録料10年毎2,500〜4,900円簡易型と詳細型の2種類どちらかを選択
事業者登録料5年毎無料〜2,400,000円事業者の資本金により登録料が変動
管理者ID利用料1年毎11,400円システムに各種情報を入力するためのID
現場利用料1回10円技能者1人の1現場1日のあたり利用料
カードリーダー導入費初期又は毎月建設現場に設置するリーダー及び周辺機器とネットワーク利用料※​​購入の場合は初期のみですが、レンタルなどの場合は都度(毎月)発生します。​​

「事業者が抱える建設現場の数」「各建設現場に入る技能者の人数」「建設現場の工事期間」「建設現場の規模」によって必要なICカードリーダーの数など、トータルすると事業者にとって相当な費用負担となります。

1-5.システムの不具合で業務に支障が出るリスクがある

建設キャリアアップシステムのメンテナンスは年に3回程度行われており、メンテナンス期間中の3日間についてはシステムへのログインや画面操作ができなくなる点もデメリットです。メンテナンスやシステム不具合が発生すれば、データの蓄積ができず、業務に大きな悪影響を与えてしまうかもしれません。

たとえば、「ログインできない」「データのやり取りができない」「システムが重く進められない」などのトラブルが発生する可能性があります。2023年度には、建設キャリアアップシステムのログイン障害も3回ほど発生しており、安定したシステムへの改善やシステムメンテナンスの期間短縮を求める声も多くなっているのが実情です。

ほかにも、システムのメンテナンス終了後はオフラインで蓄積されていたデータがサーバーに対し一斉に送信されるため、アクセスが集中してシステムの反応が遅くなるなどのリスクも考えられます。

1-6.電話によるサポートが受けられない

建設キャリアアップシステムがスタートした当初は、専用のコールセンターが設置されており、電話でのサポートが受けられました。しかし、建設キャリアアップシステムの赤字運営を改善するため、現在は電話での相談窓口を廃止しています。

そのため、現在は電話によるサポートが受けられず、建設キャリアアップシステム公式サイト内の「FAQ・よくあるご質問」で検索して自力で調べなければなりません。それでも解決しない場合は​​「CCUS 認定アドバイザー」制度を利用する方法もあります。

2.建設キャリアアップシステム(CCUS)のデメリットを軽減するための対処方法

2.建設キャリアアップシステム(CCUS)のデメリットを軽減するための対処方法

2024年1月建設キャリアアップシステムの運営状況」の報告によると、2023年12月末時点での「技能者登録数は約134万6千人」「事業者登録数は約25万社」となりました。元請事業者の意向で、現場入場者に技能者登録を求める建設現場も多くなってきており、登録の原則義務化が現実味を帯びてきました。

建設キャリアアップシステムにはいくつかのデメリットがあるものの、システムを普及させるために、制度の改善やサポート体制の充実などが少しずつ進められています。

ここでは、建設キャリアアップシステムのデメリットを軽減する対処方法を解説します。

2-1.代行申請システムを活用する

建設キャリアアップシステム登録の代行申請とは、申請を希望する技能者や事業者の代わりに、代理申請事業者または行政書士が技能者登録・事業者登録の申請を行う制度のことです。専門の代行申請システムを利用すれば、電話によるサポートが受けられないデメリットを軽減できます。

ただし、行政書士に建設キャリアアップシステム登録の代行申請を依頼する場合は費用が発生します。とはいえ、ページ数の多い申請ガイダンス書類を利用して自分で申請する手間を考えると、決して高い金額ではありません。

行政書士に建設キャリアアップシステム登録を依頼した場合の報酬額(相場)は技能者登録で10,000〜20,000円、事業者登録で30,000〜100,000円(資本金により変動)程度となります。ただし、技能者登録・事業者登録どちらも別途CCUSへの登録料はかかります。

技能者登録や事業者登録をしたいが「申請する方法が分からない」「自分で申請する時間がない」などの悩みを抱えている方は、CCUS登録行政書士に相談してみてはいかがでしょうか。

→CCUS登録行政書士名簿

2-2.サテライト説明会の質疑応答を活用する

建設キャリアアップシステムの運営主体となる一般財団法人建設業振興基金が行う「CCUSサテライト説明会」は、Web会議システム(Zoom)で行う2時間程の説明会で、月に2回無料で開催しています。

説明会の内容は、「CCUS登録編」と「CCUS運用編」の2部構成となっており、参加を希望する場合は、事前に建設キャリアアップの公式サイトからの申し込みが必要です。

「CCUS登録編」では、事業者登録及び技能者登録について、申請方法の概要や用意する書類などについての説明を受けられます。「CCUS運用編」では、登録完了済の事業者を対象に、主に元請がシステムで行う操作の概要やカードリーダーの設置などについての説明を受けられます。

登録編と運用編それぞれ説明の最後に質疑応答の時間があるため、建設キャリアアップシステムについて口頭で直接質問したい方にはおすすめです。

→CCUSサテライト説明会

2-3.CCUS認定アドバイザーに相談する

CCUS認定アドバイザーとは、建設キャリアアップシステムの登録・現場運用などに専門的知識を習得し、CCUSの利用者に対する適切な指導及び助言などを行える一般財団法人建設業振興基金が認定したアドバイザーです。

CCUS認定アドバイザー制度は、CCUS活用支援の充実を図るために令和3年2月より運用を開始し、現在では300名を超えるアドバイザーがCCUSの登録や運用についての質問に対応しています。

建設キャリアアップシステムに関する質問に対して、CCUS認定アドバイザーの対応については基本的に無料です。分からないことがあって悩んでいる方はぜひご利用ください。※ただし、内容によっては費用が発生する場合がありますのでアドバイザーにご確認ください。

→CCUS認定アドバイザー一覧

2-4.助成金制度を利用する

建設キャリアアップシステムに利用できる政府の助成金として下記の2種類があります。コスト負担を軽減するために利用できるかどうか検討してみてはいかがでしょうか。

項目助成対象概要
人材確保等支援助成金(建設キャリアアップシステム等普及促進コース)​​​​建設事業主団体​​
​​​​建設キャリアアップシステム(CCUS)や建設技能者の能力評価制度、専門工事企業の施工能力等の見える化評価制度の普及促進を実施した建設事業主団体に助成するものです。​​
人材確保等支援助成金 (若年者及び女性に魅力ある 職場づくり事業コース)​​建設事業主団体​​
​​若年者(35歳未満)または女性を建設技能労働者等として一定期間試行雇用(トライアル雇用)し、トライアル雇用助成金(一般トライアルコース、障害者トライアルコース)の支給決定を受けた中小建設事業主に助成するものです。

→​​建設事業主等に対する助成金​​

2-5.現場で運用しやすいカードリーダーを導入する

建設現場にICカードリーダーを設置する場合、現場ごとに「インターネット接続環境の確認」「制御装置及びICカードリーダの設置工事」「ネットワークやソフトの設定」など、運用できる状態にするまでには手間のかかる作業です。

そこで、運用をスムーズにスタートするため、手軽に導入できるカードリーダーを選択するのもポイントです。

CCUS認定のICカードリーダー「EasyPass」なら、建設現場に置いて電源を入れるだけで使用できます。インターネット環境やソフト設定、工事など一切必要ありません。費用は月額制で、1台あたり月額9,600円(税別)でご利用いただけます。ICカードリーダーをお探しの方は、ぜひご検討ください。

→Easy Passについて

3.まとめ

建設キャリアアップシステムの技能者及び事業者登録の申請手続きは、自分で調べて直接申請する方法もありますが、現在では専門家が代行で申請してくれる制度もあります。

また、建設キャリアアップシステムについて分からないことがある場合は、サテライト説明会やCCUS認定アドバイザーを利用してみるのもポイントです。導入・運用にかかる手間を最小限に抑えられます。

加えて、コスト面においても助成金制度を利用したり、安価で利用できるICカードリーダーを導入したりするなど、デメリットに対処する選択肢も広がっています。

もし、建設現場での導入がしやすいICカードリーダーをお探しの場合は、「EasyPass」がおすすめです。1台あたり月額9,600円(税別)でご利用いただけるほか、電源を入れるだけで即日利用可能になるなど、運用のしやすさも持ち合わせています。

建設キャリアアップシステムの導入・運用が大変なデメリットを少しでも低減したい方は、ぜひ「EasyPass」をご検討ください。

→Easy Passについて